こんばんは。夜中たわしです。
先週発売されたリアル脱出ゲームブックの『ルネと不思議な箱』をクリアしました。
この作品、非常に素晴らしかったので紹介します。
予備知識
リアル脱出ゲームブックって、一体何? という人もいると思うので簡単に紹介します。
だいたい想像がつくなら、目次からストーリーまで飛んじゃってください。
リアル脱出ゲームって何?
まずリアル脱出ゲームについて。もうこれは動画を貼って済ませます。
えーと、一言で表現するならSCRAPが主催してる体感謎解きイベントで、最高に面白いやつです!
ゲームブックって何?
私は小学生の頃にゲームブックを遊んだ覚えがあるんですが、正直作品タイトル等がこれっぽっちも思い出せません……。
なのでWikipediaから引用します。
ゲームブック (Gamebook) は、読者の選択によってストーリーの展開と結末が変わるように作られ、ゲームとして遊ばれることを目的としている本である。「アドベンチャーゲームブック」・「アドベンチャーブック」とも呼ばれる。
本文は数十から数百個のパラグラフ(段落)に分けられており、各パラグラフには順に番号が付いている。読者はそれらのパラグラフを頭から順番に読むのではなく、パラグラフの末尾で指定された番号のパラグラフを次に読む。パラグラフ番号の代わりにページ数をそのまま利用し、1ページを1パラグラフとして扱うゲームブックもある。いずれも次に読むべきパラグラフは1つに限らず、多くは複数の行き先が存在する。それらはプレイヤーによる任意選択ができたり、後述するランダム要素によって決められたり、以前に行った選択や判定の結果が影響して決まる。このような方法によって、多様に変化するストーリーを実現している。
ゲームブック - Wikipedia
わかりますかね? 誤解を恐れずに書くと、RPGやアドベンチャーゲームを無理やり本で再現したようなものです。
リアル脱出ゲームブックって何?
だいたい想像がついたかと思いますが上記2つを合体させた、謎解き要素の非常に強いゲームブックです。
公式サイトより引用します。
体験型ゲームイベント「リアル脱出ゲーム」の魅力を詰め込んだゲームブック。読み手の選択によってストーリーが展開するゲームブックのスタイルを踏襲しながらも、本ならではの難易度の高いパズル・謎解き要素をミックスし、デジタルゲームでは味わえない、より深く物語に入ったような感覚をもたらす。
ルネと不思議な箱 リアル脱出ゲームブックvol.1 SCRAP出版
ストーリー
前置きが長くなりましたが、ここからが『ルネと不思議な箱』の紹介です。
まずはストーリーについて。
謎解きがメインでストーリーはオマケ程度かと思っていましたが、面白かったです。
最初は子供向けかと甘く見ていましたが、後半には話にグイグイ引き込まれ、どんでん返し的な要素もあり素直に楽しめました。
SF(すこしふしぎ)要素が結構入ってたのも個人的にポイントが高いです。
内容物
内容物の一部を写真に撮りました。
地図やらコインやら、あと撮影してませんが謎の文様が書かれた紙やら、石板的なものなど、これらを見てるだけでもワクワクします。
もちろん全部使わないとクリアできません。
謎解き要素
この作品で何よりすごいのは謎と物語の関連性の高さ。
謎が解けないと先に進めない、これによりいわゆる「自分が物語を進めてる感」が強く感じられ、ゲームブックの面白さを数段押し上げています。
でもそれだけだとデジタルのゲームでも同じだろうと思われるかもしれません。
ですが本作品ではアナログでないと成立しない謎が多々含まれていて、普通のゲームでは味わえない体験ができます。アナログゲームならではの面白さ、これは是非多くの人に体験してほしいです。
病みつきになります。
プレイ時間
この本は6章に分かれていますが、プレイ時間は1章あたり1~2時間程度、正確には測っていませんが、合計10時間くらいだったかと思います。
ただし最後の問題に詰まっていた時間は除きます。
最後以外は程よい難易度で、そこまで悩まずに解けるものでした。(10~20分くらい悩んだり1日寝かしたものもありましたが)
最後の問題が超難しい
リアル脱出ゲームではお決まりなんですが、最後の問題が本当に難しい。
最後に出てくるのはあたかもRPGのラスボスのように複数回変身してくるような謎なんですが、2段階くらい変身してからがさっぱり分からない……。
公式サイトでヒントが見られるんですけど、もうどうにもならないと感じて見ちゃいましたからね。
意を決して見たのにも関わらず、知っている部分(変身前レベル相当)までしか教えてくれませんでしたよ。
ちくしょう……!
同様に詰まった人のために、少しだけ私が詰まった部分のヒントを書いておきます。(すごく薄字にしておきます)
謎を解いていくと「●●を△△△」的なメッセージが浮かび上がってくるんですが、「何に対してか」がサッパリ分かりませんでした。ヒントらしきものもないです。
ここは本をめくって過去に●●を有するやつを利用した部分を探すしかありません。
あとは例のアレと関連付けてください。(もう何のヒントにもなってないなこれ)
以上です。
ゲームブックを作る大変さ
ユーザーとしては考える必要のないことなんですが、プレイしていて何度も思ったことがあります。
「これ作るのめちゃくちゃ大変だったろうなあ……」
パラグラフ間の整合性を考えて破綻がないように設計し、さらに謎解きのための挿絵が頻繁に挟まるため、違和感のあるページ配置にならないように調整して、少し配置を変更すると以降のページの内容が全部ずれてくるからまた全部再調整して……。
たぶんそういうデバッグ作業を繰り返し行なったはず。私が作ってたとしたら、幾度も暴れてしまうことが想定されます。こういうのを作れる人、尊敬します。え? 余計なお世話ですか?
これ定価2000円近くしますが、この開発努力を考えると全然安いです。
おわりに
とにかく最後の謎が解けた時の爽快感たるや。
え、本当に……?
本当に!?
これでいいの!!?
あっ……すげーー!!
(無茶苦茶やりおるな……)
ってなりました。
この回答を見いだした時の感覚、私が骨折した後にギプスを外した時の気持ちよさに匹敵します。
是非自力で解くか(もしくは骨折してみて)、この気持ちよさを味わってみてください!
リアル脱出ゲームに参加経験があり、楽しめた人なら間違いなく買いです。
またリアル脱出ゲームに参加するのは躊躇するけど謎解きに興味がある人にもおすすめです。レイトン教授シリーズなんかを遊ぶ人なら、問題なく楽しめるはず。
是非遊んでみてください!
2018/12/6追記:続編を遊びました!