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【衝突】あらゆるネタバレが平気な嫁の心理と、ネタバレに耐えられない私

こんばんは。夜中たわしです

みなさんはネタバレは平気ですか? 私は平気じゃないです。一方、私の嫁は壮絶なまでに平気です。

そのためか、結婚して以来最大級の家庭内トラブルが発生してしまいました。


【登場人物】

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夜中たわし
ネタバレNG派。ネタバレを非常に恐れており、インパクトのあるネタバレを受けるとあまりの喪失感からその日は行動不能に陥る。


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たわし嫁
ネタバレOK派。自分から積極的にネタバレ情報を探しに行く。あらゆるネタバレに対する耐性がある。と、思い込んでいたが……。


発端

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それは『ライフイズストレンジ』という、時間を巻き戻せるアドベンチャーゲームをプレイしていた時の話です。

プレイスタイルは私が操作して、嫁は大体見てる感じでした。

物語の中盤、主人公がとある事象を回避しようと奮闘する、テンションの上がる展開に突入しました。

「この展開はヤバい。面白くなってきた。何度も巻き戻して正解のアクションを見つければ解決できるのかな? それとももしや、いくら頑張ってもどうにもならない、という流れかな?」

「その後に○○○○、○○○るよ」

「な!? なんで? なんで言っちゃったの?? それ完全にネタバレやん!!」


中止!! ゲーム一旦中止ーー!!

反省会

推理小説の犯人やゲームのシナリオなど真相を明らかにすると、未読(未視聴)者の楽しみを奪うことになると信じられている。 通常、人間は自分の記憶を自由に消すことはできないため、作品を期待している者は大きなショックを受けることになる。

ネタバレ - Wikipedia


「あのさ、ネタバレは本当にやめて欲しいって日頃から言っているよね。嫌がらせ? 嫌がらせなの??」

「いや、写真関係の情報は言っていいって話だったから、これもいいのかなと思って……」

PS4のゲームは、何らかの目標を達成するとトロフィーを入手することができます。これは入手できた方が嬉しい。

トロフィーの攻略情報を見るとネタバレに直結していることもあるんですが、この『ライフイズストレンジ』はストーリーを普通に進めるだけで入手できるトロフィーと、写真を撮影すれば入手できるトロフィーのみで構成されています。

要は写真を取り損なわなければいいだけで、この写真撮影はストーリーと全く関係ないので、撮影スポットだけなら言ってもいいよ。と嫁に伝えたら、嫁が攻略サイトを見て漏らさないように教えてくれるというプレイスタイルになっていました。

私は攻略サイトなんて、危険すぎて原則見れません。「そのゲームが何章まであるのか」さえ知りたくないのです。今回のトロフィーのような、ストーリーに関係ないやつは別にいいんですが。

一方嫁はまったく平気なばかりか、攻略情報やネタバレを見るのを何より楽しみにしているので、いわゆる「Win-Win」の関係でした。この事件が起こるまでは……。

「写真はいいって言ったけど、他はいいって言ってないよね」

「一番最後のネタバレ以外は重要じゃないから、いいかと思ってた」

「いや、そんなことないでしょう。物語の途中に衝撃展開がある作品、いくらでもあるよ!!?」

「あとは、行動を間違えてプレイし直しになったら時間がもったいないから、間違えてほしくないな。と思って。よかれと思って

「いや確かにそういうゲームもあるけど、このゲームに限っては主人公の能力で時間巻き戻せるから、ゲームオーバーとかないじゃん……

再発防止

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今回起こったことはもう仕方がない。でも今後のネタバレは防ぎたい。

そう考えた時……せめて嫌がらせでネタバレを言っていて欲しかった! それならひたすら「お願い」するだけで今後の悲劇は防げるんですから。

でも今回嫁は純粋に「言っても問題がない。これはネタバレじゃない」と思っていました。こんなことされたら防ぎようがありません。

この絶望的状況に気づいた瞬間、それぞれの「ネタバレに対するスタンス」について徹底的に意見交換を行って相互理解を深め、このような記事を書くことで悲しみの連鎖に終止符を打つことを決めました。

そして話し合うこと計3時間あまり。

嫁にとってのネタバレ

嫁はネタバレが平気らしいけど、はたして一体どこまで平気なのか。

それを私はまったく知ろうとしていませんでした。

今回徹底的にヒアリングした結果がこちらです。


  • ストーリーのラストを知っても作品は楽しめる。ラストに向かう詳細な経緯はわからないから、なぜそのラストに向かうのかを考えながら楽しめる。

  • 同じ理由で推理小説の犯人を知っても問題ない。トリックの流れや動機、犯人が判明する細かな展開が楽しめるから。

  • 物語の途中でオチが気になったらネタバレを自分から調べに行く

  • マンガはネタバレを見てから読むかどうか決める。つまらなくて時間を浪費するかもしれないから。ネタバレが見つからないとガッカリ。

  • 叙述トリックもの(読者を騙すトリック。男性であるかのように記述されていたが実は女性だった、など)のネタバレを調べに行くこともある。

  • 読む前に叙述トリックのネタを人に言われても平気。むしろネタを知ってから読み返す手間が省ける。

  • ゲームで選択肢を間違えたくない。効率的に進めたいから、原則攻略情報を見る。最近だと推理ゲームの『ダンガンロンパV3』ですら攻略を全部見て、しかもラストの展開も知った上で普通にプレイして、楽しめた。

  • 謎解きゲーム(レイトンなど)で答えがわからないと、早めに答えを調べてしまう。

  • パズルゲーム(ピクロスなど)でも、とことんハマったら答えを見る。

  • 放送済みのアニメやドラマを見る時、大抵ネタバレの知識を手に入れてる。他人と一緒に見る場合は驚いたふりをしてる。(知りたくなかった……!)


予想を遥かに上回る、あまりの考え方の違いに頭がどうにかなるかと思いましたが、聞いて良かったです。

でないとこの思想は絶対に想像がつきませんでした。


「人に言われて嫌だったネタバレって無いの?」

「そういや、クイズ番組で人に答えを言われるのは腹立つ。自分で考えさせて欲しい」

「えっ」

「というか、人に無理やりネタバレを教えられるのは嫌かも

「そうなの?」


……もしかして私、「人にはネタバレするけど、ネタバレされるのは嫌」っていう最低最悪な人種ってこと? やだーーー!! ネットで叩かれる!!

「いや意図してやってるんじゃないんで、そこまで性格悪いわけじゃないと思うけど……」


もう駄目だーー! ……とりあえず、2度とネタバレしません……。

私にとってのネタバレ

嫁の話を聞いていると、私自身一体ネタバレの何が嫌だと感じているのか、自分のことがよく分かっていないということに気づきました。

ネタバレ前提的な作品

たとえばネタバレ的なことを公式的にしてくる作品が存在します。

『刑事コロンボ』『古畑任三郎』なんかは「倒叙」と呼ばれるジャンルで、犯人が顔出しで殺人をするシーンから話が始まります。

また『メメント』という映画は、時系列的に未来から過去に向かって描かれています。(定期的に記憶がなくなる主人公の体験を視聴者と共有する狙いの作品)

これらを「ネタバレだ」と批判する人はいないでしょう(たぶん)。

そう考えたときに、はたして自分はネタバレで結末を知ってしまったことで、「楽しみが減った」と考えて苦しんでいるのか? 本当にそうなのか? なんだかわからなくなってきました。

1つ気づいたのは、私にとっては「結末を知ってしまい、楽しみが減った」ことそのものよりも「無神経にネタバレをされたこと」に対しての怒りのほうが大きい、ということです。怒りで我を忘れてる気がしてきました。

ネタバレ行為をレストランでの食事に例えると、コース料理を食べているときに、本来なら前菜→スープ→……といった順序で食べるべきところを無視して勝手に厨房に入り、肉料理とデザートを持ってきて食べ始めたばかりか、人の口にも押し込んじゃう、という感じじゃないですかね。

シェフの考える美味しく食べる順序を無視するばかりか、人にもそれを強要する。こんなの、駄目でしょう。

「ネタバレに対する怒り」と「楽しめなくなったか」は別問題

「ネタバレをくらうと、もうその作品から本来の楽しみは失われた」と信じていましたが、どうやらそうとは限らないようです。

「ネタバレに対する怒り」と「ネタバレで得た情報によって楽しめなくなったか」は、分けて考えるべきなのです。

嫁の言うように、結末を知っていても別の楽しみ方が可能なケースもあります。おそらく作者の意図からは外れますが。

ネタバレされてしまったら、怒りは一旦忘れてその状態での楽しみ方を考えるほうが建設的じゃないでしょうか。もちろん私はその境地には達していませんが。

ネタバレに対する許容度が高いほうが、何か色々人生楽しめる気もしてきました。

が、そのためには脳を改造しないと駄目な気がします。

おわりに

以上、我が家でのネタバレに対する考え方はこんな感じでした。ここまで考察したのは初めてです。

ネタバレOKの方も、ネタバレNGの方も、一度はなぜそれが嫌なのか/平気なのかについて深掘りして考えてみることをおすすめします。

自分が何に対して感情を動かされ、何を面白いと感じるのかは知っておいて損はないでしょう。


ちなみに発端のネタバレの直後、嫁はなぜ責められているのかがまったく理解できず、意味が分からなすぎてパニックに陥っていました。

これは正直すまんかった。

ところで嫁が言うには「私と同レベルの考えの人たちが2割は存在する。そこまで少数派ではない」とのことです。本当でしょうか。

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