こんばんは、夜中たわしです。
『ゼルダの伝説ブレス オブ ザ ワイルド』をクリアしました。あまりに面白かったので、その感想とプレイ中に考えたことを書きます。
いやー本当に、めちゃくちゃ面白いじゃないですかこれ。
広い世界、自由度の高さ、敵キャラやオブジェクトのリアルな挙動……まさにハイラルの世界が現実に存在しているかのような空気感。
楽しすぎる。
楽しすぎるんですよ。この世界は。
それに引き換え……。
なぜ現実世界はこうも辛いことが多いのか。
ゼルダの世界はこんなに楽しいのに、現実世界はあまりにも厳しい。
ゲーム体験が面白ければ面白いほど、時にその感情は反転し、現実の過酷さをまざまざと認識させられるのです。(え? 私だけですか??)
一体何が違うというのでしょう。
ゼルダの世界と現実は。
それを突き詰めていけば、現実もゼルダの世界のように……楽しくなってしまうのでは!? というのが本記事のテーマです。
では現実での「勉強」「仕事」「実際にやってみたら」の3つの観点で考察してみましょう。
ゼルダの伝説ブレス オブ ザ ワイルド
『ゼルダの伝説ブレス オブ ザ ワイルド』の大きな特徴の1つ。
それはほとんどの崖を登れる、というところです。そのため崖ゲーとも呼ばれることもしばしば。
崖を登ると大抵何らかの発見があります。宝箱だったりコログ(謎の実をくれるイキモノ)だったり。
さらには遠くも見渡せるようになるんで、遠くに気になる地形や試練の祠がいくつも見つかって、行きたい場所が増える増える。
ある程度高いところにいれば、目的地までパラセールで一気に滑空して行くこともできます。
とにかく崖を登った時の達成感、そして報酬が気持ちいいため、目的地に向かっていてもうっかりいい崖を見つけてしまうと「ちょっと登ってみるか」「ああ、また行きたいところが増えた……」という循環が続くのです。
これを私は「崖登りスパイラル」と呼んでいます。
このパターンに入ると寝不足になります。
以降、この「崖登りが楽しいこと」をメインに据えて現実と対比させて考えます。
勉強とゼルダ
現実での勉強における崖登り、それは知識の習得そのものでしょう。
そう考えると、不思議とゼルダとの共通点があることに気づきます。
知識を習得したことで視界が広がり、疑問が増え、「もっと面白いことがありそうだ」と、さらに新たな知識を求めるようになる……。
これはゼルダで「もうひと崖! もうひと崖だけ!」となるのと似ています(「もうひと崖」と言うのは私だけかもしれません)。
しかし一般的に、そんなに勉強が楽しいものと認識されている様子はありません。
それはこの辺が理由でしょう。
勉強の目的が不明確
ゼルダでは「ガノンを倒す」という大きな目標がありますが、現実の最終目標ってよくわかんないですよね。
そしてそのよくわかんない目標を達成するために、勉強することを強要されます。
ゼルダで言えば、「ガノンを倒す」という目標が提示されず、「とにかく世界をまわって、試練の祠をクリアするんやで。それがお前の将来のためや」と言われるようなもんでしょう。
パラメータが表示されない
ゼルダでは、試練の祠を4つクリアすると、「ハート」か「がんばりゲージ」が増える、というボーナスがあります。
そして試練の祠は10分ほど探せば大抵新しく見つかる上、その多くは数分でクリアできる、重すぎない内容です。
小さな成功体験が断続的に得られる上、パラメータの増加も視覚的に分かり、成長している実感が得られます。
これは、試練の祠を探す大きな原動力になり、夜遅くに「もうひと祠! もうひと祠だけ!」と言い出すようになります。(「もうひと祠」は私以外も言ってると思います)。
現実でも「知力」みたいなパラメータが左上らへんに表示されていて、すこし勉強に取り組めばその数値が上がって、何かファンファーレ的なやつが鳴るようになってればモチベーションも上がるってもんでしょう。
勉強は強制される
ゼルダでは、ガノンを倒すという最終目標はありますが、その手段は強制されません。
崖を登りたくなければ登らないでいいし、祠のクリアも必須ではありません。そしてマップのどこを冒険してもいいですし、いつガノンに挑んでも構いません(そのおかげで、タイムアタックと称しパンツ一丁で口笛を吹きながら走り回るリンクが後をたたないようです)。
かなり自由で、文字通りプレイヤーの数だけ冒険があります。
一方、学校では「この教科、何の意味があるねん」と思っても赤点を取ると落第したりします。実質的な強制です。
強制された時、それは「仕事」になってしまいます(後述)。
勉強のゼルダ化
ということで勉強をゼルダ化するには、こんなのが必要なんじゃないでしょうか。
- 最終目標の明確化
- 短期的な成功体験と報酬
- 知力などのパラメータの常時可視化
- 勉強内容の多様化
パラメータの可視化はどうすればいいのかまったく分かりませんが、この辺の幻覚を脳に与えればゲーム感覚(いい意味)で勉強を追い求めるようになれそうです。
ええと、いっそコログの実の入手方法や試練の祠の内容を、テスト問題みたいなのに差し替えちゃえばいいんじゃないでしょうか。
試練の祠に入ると、導師の人が問題を出してくるわけですよ。
「たかしくんは12ルピーのトリのタマゴを2つと、80ルピーのボコブリンの肝を買いに行きました。買ったものをすべて鍋に放り込むと何ができるでしょう?」
こんな感じ。どうでしょう!?
※答え:微妙な料理
仕事とゼルダ
続いて仕事についてです。
仕事での崖登り、それはプロジェクトの達成ですかね……。
と、このノリで書くと勉強の場合と似たり寄ったりになりそうなので割愛して、「もし仕事として『ゼルダの伝説ブレス オブ ザ ワイルド』のクリアを命ぜられたらありがちなこと」をお送りします。
※攻略情報無しでのプレイを想定
- なぜかガノンを倒すまでの期日が3日後に決まっている
- いきなり工程表の作成を求められるが、プレイ前には作りようがない
- 2日目、試練の祠のクリア数と神獣の解放数を無理やりマイルストーンにする
- 試練の祠の進捗が悪く、理由を聞かれる。「コログの実を集めていました」
- コログの実、何の役に立つか不明のため集めるのが禁止される
- 試練の祠で10分以上ハマった場合、その祠は飛ばせという指示が出る
- ミニチャレンジ、クリアへの貢献度が低そうなのでチャレンジ禁止
- ムービーは全部飛ばせ
- 「人を増やせば倍の速度でクリアできるやろ」と言われるが、1人用のゲームでそんな訳はない
- 進捗が悪いため、神獣を解放しきっていないがハイラル城に突っ込む
- なんとかボスまでたどりつくも、10回以上やられて勝つ見込み無し
- 「で、ハートが何個あればクリアできるの?」
こんなことされると、ゲームを嫌いになりますよね。
少なくとも仕事でゲームはしないほうがいいし、こんな上司からは離れた方がいいってことはわかりました。
あー、ゲームセンターCXの有野課長はいつもこんな感じだっけ?
実際にやってみたら
現実世界は途方もなく広がっていて、崖は無数にあります。
ですが毎日のように崖や山を登って喜んでいる人は見かけませんし、登山やボルダリングを趣味としている人も限られているようです。
これは一体、なぜなんでしょう。
表にしてみます。
項目 | ゼルダの伝説 | 現実 |
---|---|---|
疲労 | 不眠不休で走り回れるし、崖を登れる。 | 崖を登るのは死と隣り合わせ。 |
飛行 | パラセールで滑空し、遠くへ一気に移動できる。 | パラセールはそんなに気軽に使えない。 |
転落時 | パラセールを開けば助かる。最悪、落下死してもやり直せる。 | 大怪我もしくは死あるのみ。死んだら一巻の終わり。 |
持ち物 | 数百というアイテムを保持可能で、いつでも取り出せる。その重さが崖登りの障害にはならない。 | リュックに入る程度のものしか持ち歩けず、あまり重たいと身動きが取れなくなる。崖を登りながら道具を取り出すのは相当難易度が高い。 |
報酬 | アイテムや素材の入手、遠くへの移動手段。 | 景色と達成感。何か見つけても持ち帰ると泥棒になる場合あり。 |
行き先 | 侵入不能な場所はほぼない。 | 不法侵入などで罪に問われることも。 |
帰り道 | いつでもワープして帰れる。 | 家に帰るまでが遠足です。 |
どうやら、現実での崖登りはちょっとばかりリスクが高いようです。
このリスクを物ともしない、そして楽しみだと感じる方たちが、「そこに山があるから」という境地に達するのでしょう。
われわれ一般人としては、普段は崖は登らずにグーグルマップなどを見て楽しんだほうが良さそうです。
おわりに
ええと……先日発表されたこれ、すっごい楽しみですね!!
関連記事
RPG好きなら人生も楽しめる?『人生ドラクエ化マニュアル』 - 夜中に前へ