こんばんは、夜中たわしです。
今回は『PRISONER 囚われた記憶喪失の男』を紹介します。
本作は自宅で遊べる謎解きゲーム、いわゆる持ち帰り謎です。
謎解きゲームにもかかわらず、シナリオがかなり本格的。ともすればシナリオがメインで謎解きはオマケなんじゃないかと思うほど。もちろん謎の品質も高いんですけれども。
クリア後には良質なSF小説やSF映画を観た後と似た感覚がありました。謎解きゲームなのに。
前作に当たる『海底基地ネオアトランティスからの脱出』も、同系統でシナリオ重視の謎解きゲームだったんですが、今作は間違いなくそれ以上の完成度でしたね。ガッツリSF要素を押し出してるのがよかった。
内容物
こちらがパッケージ裏面です。
プレイ時間180分~とありますが、1人でプレイして4~5時間くらいかかったかな……。
中身は前作までから一転して、カード形式。どでかい紙などを使った大掛かりな仕掛けこそないもののコンパクトで遊びやすく、またカードならではの面白さも感じられました。詳しくは後述します。
遊び方
指定のサイトにスマホからアクセスし、ストーリーを進めていきます。
ゲーム画面は見せられる範囲だとこんな感じ。ゲーム内でアイテムを見つけると対応するカードを引き、それをヒントに謎を解く……という流れ。
いわゆるアドベンチャーゲームっぽいですが、アイテムがカードとして物理的に入手できるのが普通に嬉しくていい。いくつもアイテムが落ちてる部屋に入ると「カードいっぱい引けるじゃん!!」とテンションが上がる。
後半に進むにつれて手持ちのカード枚数が増え、カードを組み合わせながら「あーでもないこーでもない」と試行錯誤するのはかなり楽しく、「このカード、明らかに用済みなのにいつまでも捨てさせてくれないな……と思ったら、ここで使うのか!!」という気持ちいい展開ももちろんありました。
世界観・シナリオ
記憶喪失の主人公が謎の研究室で目覚めるんですが、予感していた通り、当然のように世界崩壊っぽい状態からスタート。こんな被害状況なのに自由の女神はけっこう耐えてるな……。
本作はムービーがたんまりあるんですが、その一部を紹介しましょう。
いやー、最高の世界観だねこりゃ。なんというか、終末ものが大好きなもんで。
さらにシナリオ途中であるアイテムが登場した時には「SFじゃん!」「○○○○する展開じゃん!!」と大興奮でしたね。いやー、終末ものの、とりわけSF要素が大好きなもんで……。
基本的に崩壊寸前の研究室をウロウロする話なんですが、謎に加えて施設内に落ちているメモや新聞記事などから得られる情報が物語を牽引し、まったく飽きはきませんでした。
細かい部分だと、登場人物が増えてきて「ややこしくなってきたから整理するか……」と思った矢先に、"登場人物と物語を整理しないと解けない謎"が出てきたのが配慮が良すぎて笑いましたね。あくまで自然に、プレイヤーに対しストーリーを理解させるシステム。
総評
プレイ時間は私の場合先述の通り4~5時間。謎は全体的に程よい難易度で、ラストの謎にはかなり悩まされました(正直な話、ヒントを見た)。
気になったのは、マップの移動がやや直感的でないのと、めちゃ小さな文字を読み取らなきゃいけない謎があったことくらいかな……まあ拡大すりゃいいんですが。
しかしやはりシナリオはかなり練られており、小さな引っ掛かりや伏線が解放される終盤の展開はかなり熱く、もう一度やり直したくなる内容でした(実際再度プレイした)。
ということで本作、謎解きとSFが好きなら文句なしにおすすめ。特に前作にあたる『海底基地ネオアトランティスからの脱出』が楽しめたなら間違いなく買いです。
おわりに
今回、製作元であるMOVIE ROCK様からレビュー依頼ということで提供いただきました。いつもありがとうございます。
本作はボードゲーム関連の店舗(公式サイトを参照ください)もしくはAmazonで購入できます。
関連作も興味がある方は、こちらのリンクからご確認ください(Amazon販売分)。
前作までのレビュー記事はこちらです。