こんばんは、夜中たわしです。
昨日公開した実写映画「サクラダリセット」の前篇を観てきたのでその感想です。
前後篇で、後篇は5月13日公開予定となっています。しかしこの「篇」って字難しいですね。
サクラダリセットとは
サクラダリセットの原作はライトノベルで、ジャンルは日常系の能力者もの。数少ない、私の気に入っているラノベのひとつです。
以前実写映画化とアニメ化が発表された時に少し紹介しました。
アニメは確実に視聴予定ですが、実写映画は観に行くかどうか迷っていました。実写化は結構微妙なことが多いですからね。
でまあ、イチかバチか応援の意味を込めて行ってきました。
結果として、まずまず満足できる作品でした。行ってよかった。
能力者たちの群像劇
能力者もので実写作品と言えば……思いつくのはSPECですね。
SPECでは時間を止める能力者や、氷や炎を出す能力者など、ワンピースやハンターハンターの世界でもやっていけそうな戦闘向きの派手な方々が登場していましたが、サクラダリセットに登場する能力は大体地味です。
サクラダリセットの核となる能力、時間を巻き戻す「リセット」は確かにすごいですけど、まあ戦い向きではないですね。
他に登場する能力は「記憶保持」「声を届ける」「ロックをかける」など、暴力沙汰になると手も足も出ないであろう能力がほとんど。戦えそうなのは「対象を消す能力」くらいのものです。
でもその、地味な能力を組み合わせて問題を解決していくのがいいんだよな~。
まあなので、サクラダリセットは静かな、ギャグなしのSPECって感じでした。
ギャグと言えばなぜかツボにはまったのは、坂上央介という能力を人から人にコピーできる能力者がいるんですが、能力使用時にめちゃくちゃリキむ必要があるのか彼のメガネが曇る曇る(原作にこんな表現はたぶんなかった)。他の登場人物はみんな涼しい顔で難なく能力を使用しているのに。
彼だけはものすごく大変そうで、2回能力使ってたけど2回ともメガネ曇ってた。誰か彼をねぎらってやってほしいです。
原作を上手くまとめ上げている
サクラダリセットは原作が完結済みで全7巻、ストーリーは大きく前半1~3巻と後半5~7巻で分かれています(4巻は短編集)。
映画ではこの前半、後半がちょうど前篇と後篇といった形でまとめられています。
1作に3巻分をどう詰め込んだのかも興味のある部分だったんですが、なかなか上手くまとめられている印象でした。
主軸となる部分以外はバッサリと削ぎ落とし、原作1巻と2巻にあたる部分はストーリーを融合し昇華させたような作りになっていました。おいしいとこ取りのような感じです。
原作で興奮を味わったシーンは一通り表現されていたので満足です。
原作未読でもおおよそ大丈夫
能力がいくつも登場するため原作未読だと話についていくのが辛いかも、と危惧していましたが心配いりませんでした。
能力について疑問が浮かんでも、後に疑問を解消する展開が用意されており丁寧な印象を受けました(原作未読で観に行った嫁・談)。
ただやはり時間が少ないためか登場人物の掘り下げが不足しており、人々の関係性や行動理念などが若干読み取りにくいのが気になりました。
原作未読の方は、公式サイトの登場人物紹介くらいは見ていったほうがいいかもしれません。
ところで公式サイトのあらすじを読んでみると、オチまで含めて9割がた書かれてるんですが、公式にあんなに書いていいの……?
まあ原作ありだからそこまで気にしないでいいのかなあ。
原作との相違点
見出しからもちろん分かると思いますが、ここからはネタバレを含みます。
原作から変わった、大きなポイントをまとめました。原作を知っている人向けです。
ネタバレを望まない方はここをクリックして最後まで飛んでください。
- 原作では村瀬陽香から「死んだ猫を生き返らせて欲しい」と依頼を受けるが、映画ではこのような依頼は受けない
- よって野ノ尾盛夏が登場しない
- 非通知くんも登場しない
- 原作では1巻が村瀬陽香、2巻が岡絵里をメインとしたエピソードだが、映画では村瀬陽香と岡絵里がはじめから組んで、管理局から魔女を連れ出し利用しようとしている(先述した1巻2巻の融合)
- 皆実未来が登場するも、序盤で交通事故に会いリセットで事なきを得る……のみで能力が使用されることはない(リセット能力説明用の存在になっちゃった。かわいそうに)
- 原作3巻のクラカワマリ関連のエピソードが映画には丸々登場しない
- 「マクガフィン」が登場しない
大体こんな感じです。書き出してみると結構思い切った作りですね。
あくまで主軸となるストーリーのみを再構成した感じで、オリジナル的な要素は少ないです。
おわりに
そういや頑張って早めに予約していい席を取ったんですが10人くらいしか入っておらず、ほぼ貸切状態でした。
大丈夫なんですかね!?
結構CMとか見かけたんだけどなー……。
そういや前の席に小学生のグループがいたんですが、開始時間になって「お、ついに始まったか!?」と興奮→別の映画の宣伝でした、というのを延々繰り返していたのに噴き出しそうになりました。
小学生たちよ……納得はいかないけど、大体の映画館で冒頭10分~20分くらいは宣伝なのですよ。
ともかく、この調子で人気が振るわないと公開期間がすごく短くなりそうなので、観たい方は早めに行っておいたほうがいいです。それに人が少ないと快適ですよ。
映画が楽しめた方は、原作もしくは4月から始まるアニメにもぜひ触れてみてください。もう省かれたシーンがテンコ盛りなので。
原作は新装版が出ているのでそちらがおすすめです。
ということで、次は本命のアニメ待ち。
連続2クールのようで、そんなに飛ばさずやってくれそう。楽しみだな~。
(追記)後篇も観てきました:
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