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ニンテンドースイッチと紙の間取り図で謎解き『マドリカ不動産』感想

こんばんは、夜中たわしです。

先日『マドリカ不動産』というゲームがニンテンドースイッチで配信開始されました。

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なかなかの良作なので、本体さえあればぜひ遊んでみて欲しいです。本体ごと買ってもよし。

間取り図が印刷推奨の謎解きゲーム

『マドリカ不動産』は謎解きゲームです。それもかなり硬派。

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本作の特徴はなんと言っても、間取り図の印刷が推奨されているところ

謎を解く際は、ゲーム画面と間取り図を照らし合わせながら進めていきます。

この「プレイヤーに物理的に印刷させてしまう」という手法を取っているのが素晴らしい。おかげでダウンロード販売が可能になり、コストカットにも貢献しています。物理的にパッケージとして提供することを考えると、とても不可能ですからね。英断です。

間取り図はゲーム画面から参照することもできますが、手元に用紙があった方が格段にやりやすいので是非とも印刷すべき。鉛筆で直接書き込めますし、何より気分が盛り上がります。

それに用紙を切ったり折ったりと、印刷してないとほぼ解けないような謎もあります。これが醍醐味なんだよな~。


謎解きに慣れている方など、「お、面白そうじゃん」と感じ取ったなら、もう今すぐ購入しちゃっていいです。そのくらいおすすめ。

公式の紹介動画が魅力を存分に表現しているので、お急ぎでないならどうぞ。

ゲームの流れ

ゲームの目的は、物件内にいるオバケを見つけ、魔法をブチかまして退治することです。

魔法を使うには物件を探索し、散りばめられた謎を解いていく必要があります。これが本作の肝。

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ステージを選択すると、物件内のどこかの部屋に放り込まれます。

できることといえば、あたりを見回すこと、目を閉じて魔法を唱えることの2つのみ。

そう、歩けません。「ちょっと動けば向こうの様子わかるじゃん」「歩いて最終目的地までいけるじゃん」といったことが頻発しますが、オバケのチカラか何かで身動き取れなくなってます。仕方ないですね。

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部屋には様々な謎があり、謎を解くと何かしらのコマンドが導き出されます。目を閉じた状態でこれを入力すれば何らかの魔法が発動!

一番スタンダードな魔法は移動魔法のトベール。歩けないので魔法で部屋間を移動し、また新たな謎を解くのが基本の流れ。謎によっては部屋間を何度も行き来することも。

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最終的に攻撃魔法を解き明かしてオバケめがけて放ちます。

オバケは別にこちらを襲ってくることもなくじっとしているので、避けられる心配はありません。主人公と同じで動けないんだろうか。

そうそう、オバケといってもどこか幾何学的な奴らで、全然怖くないですよ。

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こいつら普段どうやって暮らしてるんだろ。

魅力的な謎と世界観

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謎はほぼ言語に依存しておらず、必要とする知識は四則演算くらい。

かといって簡単すぎることはなく、大人でもかなり頭を捻る謎もあり、苦心した謎が解けたときの感動はなかなかのもの。お気に入りはステージ10の終盤。あれは気持ちよかった……。

多少荒削りな感じはあり「え……そんな単純な答えでいいの?」というような謎もありますが、全体を通しての満足度は高いです。

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どの謎も最後はコマンドを見つけることに帰結しますが、そのバリエーションが豊かで飽きさせません。謎の都合なのかステージとなる物件も、普通の一軒家からピラミッド(みたいなビル)の地下、さらにキャンプ場に迷宮まで様々。

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主人公は不動産会社の新入社員で、物件を売れるようにするためオバケ退治してるんですけど、扱っている物件が手広すぎだろう。

ゲーム画面と間取り図の情報を突き合わせないと解けないのは基本で、先述の通り間取り図の書かれた用紙に乱暴しなきゃならない場面も。

ゲームを買わなくても間取り図は参照できるので、見てみれば大体どんな感じの謎なのか想像できると思います。

制限時間は一応あるものの、タイムオーバーしても罰則は特になく、そのままクリアできます。クリアタイムの保存などもされません。

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間に合わないと、ちょっと悔しいくらい。

時間を気にせず家族や友人と協力してあーだこーだ言いながら遊ぶのがおすすめです。

なお私の息子は1歳ですが、当然参加できませんでした。会話が通じるようになって興味がありそうなら一緒にやろ。

おわりに

嫁と一緒に少しずつ遊んで、4日で最後までクリアしました。すべてノーヒントで解いて、タイムオーバーは2回。たぶん1人だと格段に時間かかっていましたね。協力、大事。

ヒントはゲーム内で時間が経過すると参照できる他、公式サイトに手厚い手引きも用意されているのでハマって立ちいかなくなることはまずないでしょう。

全20ステージに加え、なかなか難度の高い隠し要素もあり、定価1500円としては十分すぎるボリューム。満足です。

欲を言えば、

  • 別ステージの情報を利用するような大規模な謎が欲しい
  • 印刷必須のステージが少なかった(いっそ全部必須でもいい)

というくらいです。もし続編があるなら難易度を底上げしたやつを期待!

2019/3/3追記: Steam版が発売されました!

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