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全知全能の方必見!「全能のパラドックス」とその対策

こんばんは。夜中たわしです。

全宇宙の全能者のみなさん!

「全能のパラドックス」あるいは「全能の逆説」という、全全能者(注:すべての全能者のこと。どことなく「前前前世」と似ていますね)を悩ませるパラドックスが存在します。

今回はそのパラドックスの内容及び対策をお伝えするためにやってまいりました。

全能者とは

全能のパラドックスについて話すには、まず「全能者」が何なのかについてお話しなければなりません。

「全能者」とは全能の存在のことです。「全能」っていうのは……不可能なことが一切ない、完全無欠の能力のことです。

よく、「全知全能の神」というような言い方をしますよね。

とりあえずはそんなイメージでいいと思います。

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※当ブログ2回目の登場、「インターネットの神」(いらすとや)

全能のパラドックス

さてその「全知全能の神」に喧嘩をふっかけるのが「全能のパラドックス」です。

「全能者なんていないよ。いるとしたらその全能者は、『誰にも持ち上げられない石』を作ることができるわけ? 作れなかったら全能じゃないし、作れたら自分の持ち上げられない石が存在する、ってことでやっぱり全能じゃないよ」

こんな感じの論法です。

全能者の方は、これを聞いた瞬間「やばっ、私って全能じゃないかも……」と思われたことでしょう。

そして「もしかして全能じゃなくて、万能くらい? 万能ネギと同レベルってこと!?」とも思われたことでしょう。

大丈夫です。私におまかせください!

「誰にも持ち上げられない石」を作ってはいけない

全能者であれば、「誰にも持ち上げられない石」を作ることはたやすいことかと思います。

でも作ってしまったが最後、その石を全能者でも持ち上げられなくなってしまうので、「全能者」の称号を剥奪されてしまいます。

ではどうすればいいか。

「誰にも持ち上げられない石? もちろん作れるよ本気を出せば。もちろん。でも今日は気分が乗らないから作るのはやめておくよ

という態度に出ることで、全能者でも持ち上げられないヤバイ石は生み出されないので、全能性は維持されたままとなります。

万事解決です。穴はありません。

ところで誰にも持ち上げられない石って、地面ですらその石を支えることができないんじゃないですかね。すると地面にめり込み続けたあげくブラックホール化してしまいそうですが……

まあそういう意味でも作らないほうがいいですね。

洗脳してもいいかもしれない

しかし「今日は気が乗らないから作らない。明日作るよ! 明日!」というような逃げ口上がいつまで通用するでしょうか。

下手すると、

「いやいや、そんなこと言って、実は『誰にも持ち上げられない石』なんて作れないんじゃないの? おーい、みんな! こいつ全能者のくせにできないことがあるって!! おーい!! ここに嘘つきの万能ネギ野郎がいますよーー!!

なんてことになりかねません。

そうなったら、全能者の存在に疑問を持つ人間全員を洗脳してしまえばいいのです。全能者ならたやすいことでしょう。

すると口々に、

「確かに彼は全能者だよ。誰にも持ち上げられない石を間違いなく作って、そして持ち上げていたよ。完全に全能者だよ

と言い出すはず。

全宇宙の存在すべてが全能者の存在を信じた時、全能者の存在は確実なものとなるのです。そう、全能者にできないことがあったとしても。

正攻法(?)で解決する

最後に、そんな子供だまし的やり方ではなく正攻法での解決方法を。

この「全能者は誰にも持ち上げられない石を作れるか?」という命題は、論理的に矛盾を抱えています。

たとえば、それこそ「矛盾」の語源でもある「どんな盾も突き通す矛」と、「どんな矛でも突き通せない盾」を同時に作れるか? という命題もそうです。

他にも有名どころだと「四角い円」が作れるか? という無茶な要求があります。

いやいや、さすがの全能者でもそんな矛盾した要求にまで答える必要はないんじゃないの? と思われるかもしれませんが、そうは問屋がおろしません。

「全能者なら矛盾した要求も実行できるはず。できないなら全能者を名乗るのはやめてください」と、こう言われます。

なら、やってしまえばいいのです。

「どんな盾も突き通す矛」と、「どんな矛でも突き通せない盾」を同時に作ってしまえばいいですし、「四角い円」も作っちゃいましょう。

私には「四角い円」がどのようなものか全く想像できませんが、全能者ならできるはず。宇宙の法則を乱してしまえば。

ちょっと宇宙がぶっ壊れてしまうかもしれませんが、そこは上手いことやってください。全能者のやり方でもって。

これは冗談じゃなく、実際に一部の哲学者はこのような意見を持っているそうです。

全能者は論理を超越する、と。

ところで全能者がこの行為に及ぶと、論理がガラクタになる、とWikipediaに載っていました。

論理がガラクタになる……この言葉に私は一目惚れしました。ガラクタですよ。論理が。

不条理系のギャグマンガを読んでると、たまに論理がガラクタになるのを感じます。

全能者の方へ

ということで全能者のみなさん、以上を参考に、全能性を維持してください。万能ネギに負けないでください。たぶん万能ネギに1万通りの使い道はないです。万能を名乗るからには死亡以外のステータス異常は全部治してくれないと。

ああ、今更ですがもちろん全能者の方はこんな記事は全部読み飛ばしていただいて構いません。だって全知全能なんだから。

というか全知全能なら私がこのような文章を公開していることもご存知なのかとは思いますが、それはそれとして「教え代」として1億円ほどポンと作り出してもらえないでしょうか。1億円が厳しいなら1000万円でも構いません。ローンも可能です。

よろしくお願いいたします。


そういや冒頭から「全能者のみなさん」とか言っていますが、全能者が複数人いると全能者同士を戦わせた場合に勝負がつかなくなってちょっとまずい気がします

ですが私は難しいことはわからないのでこれ以上は考えません。おそらく両者が勝つんでしょう。ゲームのバグみたいな感じで。

おわりに

本記事は、籠原スナヲ(id:suna_kago)さんのリクエストによるものです。

(やば、1ヶ月以上経ってる……)

籠原スナヲさんは、私より遥かに哲学やなんやかんやに精通している方です。ツイートなどを拝見していると、その知識の深さが溢れ出していて私は常に圧倒されています。

一体何者なのでしょう。神が存在するかどうかよりそっちのほうが気になります。

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