夜中に前へ

育児、思考実験、書評、ゲームレビュー、あと雑記

思考実験「シミュレーション仮説」について考えてはいけない

こんばんは。夜中たわしです。

本日は「シミュレーション仮説」についての話です。

シミュレーション仮説

シミュレーション仮説っていうのは一言で言うと、「実はこの世界はコンピュータの中の世界だったんだよ!!」 っていう説です。

考え方はこんな感じです。

  • 何らかの文明が、コンピュータ上で「宇宙」をシミュレーションする可能性がある。

  • そのシミュレーションされた宇宙の中の人々は、自分がシミュレーションの中にいるとは気づかない。

  • シミュレーションされる宇宙は、ひとつではなく数億、数兆個という単位で存在するかもしれない。さらにシミュレーションされた宇宙の中で、さらにシミュレーションが行われる可能性もある。

という時に、今私達のいるこの「宇宙」は最も上位に位置する「現実」なのか、それとも無数に存在するであろうシミュレーション宇宙のうちのひとつなのか?

と考えると、シミュレーションの可能性のほうが遥かに高いよね! だって現実はたった1個(たぶん)なのに、シミュレーション環境は無数にあるんだから

と、そういう論法です。

以前紹介した水槽の脳よりはまだ現実味のある感じがしますよね。

この理論も否定は不可能です。

そういやそれっぽいイラストがありました。


f:id:tawashix:20170221222058p:plain

この世界について考えてはいけない

ちょっと前置きになりますが、

私は毎日のように、この世界は一体何なんだ? 生命、宇宙、そして万物についての究極の疑問の答えは何なの? 「42」なの? うわあああああ!!

と小学生の頃から考えています。

マジで時間が無駄になるのでやめたほうがいいです。

ほとんどの大人達はこのような疑問を持ってしまっても、そんなことは積極的に無視して暮らしています。

無視できない人は哲学者になるか、こんな感じのブログを書くことになります。

だって役に立たないからこそ面白いんですもの。

もし宇宙シミュレータを手に入れたら

さて、もし私たちの手元に宇宙シミュレータ的なものが手に入ったらどのような行動を取るか? を考えてみればこの世界がシミュレータなのかについて迫れるかもしれません。

ということで、すさまじいスーパーコンピュータと宇宙シミュレーションソフトが手元に届いたとします。

ソフトを起動するとこんな感じでしょうか。


「画面をクリックしてビッグバンを起こしてください」


宇宙がその後どのように成長するかは、ビッグバンの爆発具合によるので、ユーザーによって違う宇宙が作れるようになってるでしょう。

ビッグバン直後は、宇宙は熱いだけで特に面白くもないので、数十億年くらい飛ばしますよね。

早送りと巻き戻し機能くらいはついてるでしょう。

さてそろそろ文明でもできたかな? と思って宇宙を探してみますけど、無人の星しか見つかりませんよね。

だって宇宙って広いもの。

「おい! どうやって人のいる惑星見つけるねん!」と思ってマニュアルを見ると、「水のある惑星を見つけて、何億年か様子を見ると生物が産まれることもあります」とか書いてあります。

Ctrl+Fあたりを押して「H2O」と入力して検索すると、すさまじい氷だけの星とか、逆に水蒸気ばかりの灼熱の星が見つかります。

そこで検索条件を追加、「水温10~40℃」とでもして、やっと水のある星を発見。水中を見てみると、バクテリア的なやつがいる!

でもまだ知的生物がいる気配もないので、「また何十億年か進めてみるか」とでも言って早送りボタンを押すと、その星を見失いますよね。

なんせ星も銀河も超高速で動いてるんで、早送りなんてした日には一瞬でどこかにすっ飛んでいきます。

しかもその早送りの期間が長すぎたせいで文明は一度発生し、そして滅んだりします。そう、それが我々の住むこの地球かもしれませんね。

天動説の地球

この辺でもう、このソフト使いづらい! 飽きた! となるでしょう。

そこで「やはり地動説モードは操作が難しいというのは本当だったか……じゃあこんどは天動説モードを試そう!

と言って今まで作っていた宇宙は削除しちゃいます。

そして今度はゾウが地球を支え、そのゾウは亀の上に乗っているような地球を作ります。

「よし、今度こそ仮想の地球で作られた、最高に面白い映画やアニメを見るぞ!」と、しょうもない目的を元に時間を進め、ようやく文明が成熟します。天動説なんで地球がどこかに飛んで行くこともありません。

しやしよくよく見てみると文明は発達しているものの、その地球の人類が自分と似ても似つかない恐ろしい外見であることに加え、もちろん言語も違うことから何を喋っているのかもまったく分からないため「気持ち悪っ!これはクソゲーやな!!」と愚痴をこぼして、スパコンを返品します。

おわりに

という感じで、第一にシミュレーション仮説が正しいとしても、シミュレータを使っている人が我々の存在に気づく可能性は、極めて低いんじゃないでしょうか。

ましてやこちらの世界に介入してくるなんて話になるとさらに可能性は薄まります。

それに人間が観察したいんならこんなに宇宙を広くしないでしょう。

この宇宙をシミュレーションしている人がいるとしたら、目的は宇宙の観測であって、人類の観測ではないですね。たぶん。

ちなみにこの世界がシミュレーションであることを証明するために巨額を投資している人が海外にいるらしいですが、どういうことをやってるんですかね。

何かをゼロで割って、世界がバグらないかでも試してるんでしょうか。


そういやこのシミュレーション仮説をメインテーマとした、アノニマスコードというゲームが今冬発売予定らしいんですが、最近情報が出てきていません。

科学アドベンチャーシリーズといって、シュタインズ・ゲートのチームが作成しているのですごく期待しているんですが。

確実にこんなブログより面白いです。待ってます。

関連記事

思考実験「水槽の脳」と最悪の初夢 - 夜中に前へ

思考実験「世界五分前仮説」を試してみた - 夜中に前へ

思考実験「ラプラスの悪魔」を舌切りすずめで考察/自由意志と決定論 - 夜中に前へ

スポンサーリンク