こんばんは。夜中たわしです。
本日紹介するのはこの本です。
こちら2巻まで出てまして、手元にあるのは上記の通り『人生ドラクエ化マニュアルⅡ』なんですが、1巻ももちろん読みました(多分実家にある)。
本記事は1巻・2巻合わせての感想ですが、2巻に偏った内容になるのはご容赦を。
概要
ジャンル的には自己啓発本なんですが、このタイトルからも分かる通り、切り口がドラクエです。
たとえば2巻の冒頭に、でっかい字でこんなことが書いてあります。
「ドラクエ(定価5500円)の勇者に闘いっぷりで負けてどうする!」
正直なんだかよくわからないですが、感情を揺さぶられる一言ではあります。
この本ができるまで
著者は元エニックスの社員さんなんですが、社内で「ゲームとは何か?」についてレポートを提出するよう求められたそうです。
そこで著者は、「ゲームとは、【目的】を達成するための【ルール】に基づいた【敵】との楽しい闘い」であると導き出しました。
確かにほとんどのゲームは、それぞれのゲームのルールに従って目的のために敵と戦っています(例として、ドラクエ、マリオ、それにサッカーが挙げられてます)。
うん、ゲームの定義なんて考えたこともなかったけど、そんな感じがする。
そして著者は、この三要素【目的】【ルール】【敵】を勉強や仕事にぶち込めば、それをゲーム化できる。それなら人生自体もゲーム化できるはず、という発想に到達します。
この本は、著者の体験談を交えた実例を元に、人生をゲーム化する方法について扱っています。
正直クセがかなり強い本ですが、ゲームをプレイしたことさえあれば、共感できる内容が多々あります。
現実の謎やパズルのほうが面白い
たとえばゲームであれば謎やパズルが出てくるのは、多くのプレイヤーにとって喜びに値します。
それなのに現実に起こる謎やパズル(仕事上での問題など)……それは何故こんなに苦しく、辛いものなのか!?
著者は、そんなはずはない、現実の謎やパズルの方が面白いに決まっている。だって現実の問題が解決すれば、売上がアップしたり、昇進したりするんだから。と言ってのけます。
ちょっと過剰なポジティブシンキングのような気もしてきますが、こういう考え、嫌いじゃないです。
安定しない人生は不安か?
2巻の中で特に印象に残ったのが、著者がゲーム会社をやめて独立を決意した時のエピソードです。
さすがにこの時は、独立してやっていけるのか大きな不安に襲われたそうです。
そんな中、気づいたのが「ゲームは先がわからないほど面白い。逆に先の展開が読めてしまうゲームはつまらない」ということ。
多くの人は安定した人生こそ「善」であり、不安定な人生は「悪」だと考えています。
しかし本当にそうなのか? いや、そんなことはない。
先が見えない、挑戦する人生ほど刺激的で面白い(=善)。そして、安定したつまらない人生の方が「悪」なんだ!!
こういった価値観の反転があったそうです。
この時のことについて、先行きについての「不安の影」をモンスターとするなら、そのモンスターを倒すのではなく仲間にすることで攻略したのだ、と語ります。
この話はかなり心に響いて、よし自分も独立してしまうかと思ってしまうほどでしたが、何のビジョンも持っていないことに気づいたので思いとどまっています。
だれか私の力を必要としている方はお声がけください(他力本願)。
自己啓発本とは何か
ちょっと脱線しますが、いい機会なので私が時々自己啓発本を読む理由について。
自己啓発本って他人の人生の攻略本のようなものだと思います。そう、他人の。
要は自己啓発本を読む行為は、FFをプレイしているのにドラクエの攻略本を読むようなもの。
そんなものを読んで何になるんだという気もしますが、ジャンルは同じなので参考になる部分もあるかと。
たとえば「武器は装備しないと意味はない」とか「敵に苦戦するならレベルを上げろ」なんかはほとんどのRPGで共通ですよね。一方で個別の敵の攻略法なんかは無用の長物です。
そういった中から自分にも適用できる部分だけ参考にすればいい。そんなスタンスで読んでます。
あと解体真書とかアルティマニア系の分厚い攻略本って、そのゲームを遊んでなくても読んでてワクワクしたりしませんか? むしろ私は自己啓発本をそんな気持ちで、「この人のゲームはそんな感じだったのね」という具合に読むことが多いです。
そういやたまに成功論の本なんかを出した人がその後転落してたりしますが、あれは恐ろしいものですね。
おわりに
ということで、『人生ドラクエ化マニュアル』。
普段こういった本を読まない方でも、ドラクエさえ遊んだことがあれば読んでいて面白いので、おすすめです。
あとドラクエ11はいつ出るんでしょう。待ちきれないんですけども。
とりあえず発売されるまでは死ねません。危ないので外出を控えたいものです。
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