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思考実験、書評、ゲームレビュー、あと雑記

車道の真ん中で仁王立ちしていたおばさんの行方を私はまだ知らない

雑記 ネタ
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こんばんは。夜中たわしです。

いきなり物騒な話になりますが「死」とは何でしょうか。

ある人は心臓が止まった時だと言い、またある人は脳の機能が停止した時だといいます。

そして、人々に忘れられた時が「本当の死」であると言う人もいます。

今回はそんな話です。

車道にて

ある日、私が自転車に乗っていたときのことです。

道路が渋滞気味であることに気づきました。

ですが自転車は渋滞知らず。車を尻目にスイスイ進めていきます。これは自転車に乗っていて一番気持ちのいい瞬間でもあります。(そう、私はペーパードライバーなのです)

道を進んでいくと偶然にも渋滞の先頭を見つけることに成功しました。

渋滞の先頭というのは、赤信号であることがほとんどです。信号待ちによるタイムロスが伝播して渋滞を生み出します。

ですがその日見たものは違いました。

車道のド真ん中に、買い物袋を持ったおばさんが立ちふさがっていたのです。


「バカな! 武田鉄矢以外が車道に飛び出すことは禁止されているはず……!」

私は偉い!

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そしてよくよく注目すると、おばさんは何か言っています。

「私は偉い! 私は偉いんや!」

わけがわかりません。

深夜の酔っ払ったサラリーマンならともかく、白昼堂々買い物帰りのおばさんが行う所業ではありません。

このおばさんの目的は一体何なのでしょう?

「私は偉い!!」

その言葉からわかるのは、権力を誇示する強い意志。

確かに道路において最も優先されるもの……それは歩行者。

「偉い」とは一体何を指すのでしょうか。会社なら社長が最も偉いように思います。国内で言えばその上なら総理大臣、いや天皇陛下であれば最も偉いのでしょうか?


この日本において歩行者を車ではねることは許されていません。

そう、どんなに偉い人の乗った車であっても、目の前におばさんが立ちふさがった時、車は停止するほか無いのです。

おばさんは買い物帰りの途中、突如悟りの境地に至り、ついにその真理に気づいてしまったに違いありません。

この瞬間、おばさんが影響力の非常に強い存在になっていたことは確かです。目覚ましい昇進です。

そしてそのおばさんを歩道に連れ戻そうと奮闘していた、別のおばさん(おそらく友人)の必死の形相を今後私は忘れることがないでしょう。

私は面倒ごとに巻き込まるのは勘弁だったので、その後を見届けることは叶わず、自転車の速度を上げて全速力で、しかし交通事故には気をつけて帰宅しました。

おわりに

私は渋滞を見るたびに、あのおばさんを思い出します。

「この渋滞の先では、あの人が今も車道界の女王を目指しているかもしれない」

私の心の中で、おばさんは生き続けるのです。

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